【株の初心者必見】売上・利益・EPSで会社の「稼ぐ力」を見抜く方法

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はじめに:数字から「いい会社」を見つける第一歩

はじめに

数字から「いい会社」を見つける第一歩

これまで、証券口座の開設からNISAの活用、そして実際に株を買って、その後の保有状況をチェックするところまで見てきました。また、先日公開した「四季報を使ってみよう!」の回では、企業の全体像をざっくりと把握する方法を実録とともに紹介しました。

今回は、その四季報や企業のIR情報から読み解くべき、会社の「稼ぐ力」を具体的に示す3つの重要指標に焦点を当てます。それが、「売上」「利益」、そして「EPS(1株あたり利益)」です。

私が実際に保有している銘柄を例に挙げながら、なぜこれらの数字が重要で、どこに注目すればいいのかを「ざっくり」分かりやすく解説していきます。

売上とは「企業が稼いだ総額」|成長性を見極めるヒント

売上とは、企業が商品やサービスを提供して得た代金の合計額のことです。簡単に言えば、「会社が1年間でどれだけお客様からお金をいただいたか」を示す数字です。

  • 見るべきポイント
    • 過去3~5年の推移: 売上が年々増えている(右肩上がり)会社は、その商品やサービスが世の中で求められ、企業が成長している可能性が高いと判断できます。
    • セグメント別の売上: 複数の事業を展開している会社では、どの事業が売上の中心なのか、そしてどの事業が伸びているのかを見ることで、会社の強みや今後の方向性が見えてきます。

ただし、売上高が大きいだけでは「良い会社」とは限りません。売上が大きくても、それを作るのに莫大な費用がかかっていたり、売れても利益がほとんど残らなかったりするケースもあるからです。大切なのは、次に説明する「利益」とのバランスです。

利益とは「手元に残ったお金」|会社の「儲ける力」を測る3つの視点

「利益」と一口に言っても、実は様々な種類があります。初心者のうちは、以下の3つの利益を区別できるようになるだけで十分です。

  1. 営業利益:本業でどれだけ稼いだか
    • 商品やサービスを売って得た売上から、それを作るための費用(材料費、人件費、広告費など)を差し引いた、会社の本業での儲けです。
    • これが安定して出ていれば、本業が順調だと判断できます。
    • 見るべきコツ:営業利益率(営業利益 ÷ 売上)を見ると、売上に対してどれだけ効率よく利益を出しているか(=「儲ける力」)が分かります。一般的に10%以上あれば、収益性の高い優良企業と言えるでしょう。
  2. 経常利益:本業以外の収支も含めた利益
    • 営業利益に、受取利息や配当金といった「本業以外で発生する収益・費用」を加減したものです。
    • 金融事業など、本業以外での収益が大きい会社を見る際に特に重要になります。会社の総合的な稼ぐ力や安定性を示す指標です。
  3. 当期純利益:最終的に会社に残った儲け
    • 経常利益から、税金や臨時で発生した特別な損益(不動産売却益など)を差し引いた、会社が最終的に手元に残した儲けです。
    • この純利益が、株主への配当金の原資になったり、会社の成長のための投資に回されたりします。

これら3つの利益が、売上と合わせて右肩上がりに伸びているかを確認することで、会社の「稼ぐ力」や「効率性」を評価することができます。

EPS(1株あたり利益)とは?株主価値に直結する重要指標

EPS(Earnings Per Share)とは、「1株あたりの利益」のことです。簡単に言うと、会社が稼いだ最終的な利益(当期純利益)を、発行されている株の総数で割ったものです。

  • 計算式:EPS = 当期純利益 ÷ 発行済株式総数

このEPSは、株主にとって非常に重要な指標です。なぜなら、EPSが増えれば増えるほど、1株あたりの会社の稼ぐ力が高まっていることを意味し、それが将来的な株価の上昇や配当金の増加に繋がりやすいからです。成長株を探す際には、特にEPSの伸びに注目します。

  • 見るべきポイント:
    • 過去3~5年で安定して伸びているか?
    • 業界平均と比べてどうか? (これは後々の回で詳しく見ていきます)
    • 株式分割の影響: 株式分割が行われると、発行株数が増えるため一時的にEPSが下がることがありますが、これは利益が減ったわけではないので注意が必要です。

【実録】保有銘柄「菊水ホールディングス」で数字を実践チェック!

さて、これまで見てきた「売上」「利益」「EPS」を、私が実際に購入した「菊水ホールディングス(証券コード:6912)」で確認してみましょう!

ここでは、四季報や証券会社のアプリなどで見られる財務情報の簡易版を使って、菊水ホールディングスの「稼ぐ力」を見てみましょう。

菊水ホールディングス(6912) (百万円)

項目2023年3月期2024年3月期2025年3月期
売上高12,06612,48813,429
営業利益1,5311,8531,997
当期純利益1,0721,3001,439
EPS128円155円173円
営業利益率12.69%14.84%14.87%
  1. ポイント解説:
    • 売上高・利益の成長: 上のシミュレーションデータを見ると、売上高、営業利益、当期純利益ともに右肩上がりに伸びていることが分かります。これは、菊水ホールディングスの事業が着実に成長しているサインと見て取れます。
    • 営業利益率の向上: 営業利益率も12.7%から14.9%へと徐々に改善しており、「効率よく稼ぐ力」も高まっていることが示唆されます。
    • EPSの伸び: 最も重要なEPSも、128円から173円へと順調に伸びています。これは、株主にとっての価値が向上していることを意味し、将来的な株価上昇や配当への期待も高まります。実際、配当金も38円から53円へと増加しており、株主還元の姿勢も強化されています。

このように、普段私が購入して保有している銘柄でも、これらの数字を見ることで、会社の「質」や「成長性」がざっくりと把握できるようになります。

無料で見れる!初心者に優しい財務情報サイトまとめ

これらの財務情報を完璧に理解しようとすると難しいですが、「増えているか?減っているか?」くらいの感覚で見るだけでも大きな違いがあります。手軽にチェックできる無料の情報源を覚えておきましょう。

サイト名得意分野初心者が使う場面他サイトとの違い
株探市場ニュース、ランキング、テーマ株話題の銘柄やテーマを見つけるニュース&ランキングに特化、速報性◎
バフェット・コード財務・業績グラフ企業の過去推移と現在の全体像を直感的に把握グラフ表示が見やすく比較しやすい
IRバンク公式開示資料まとめ正確な数字や過去の決算データを確認信頼性◎、一次情報ベース
四季報オンライン業績予想・将来性将来の成長見通しや会社コメントを読むプロ視点の予測・解説あり
Yahoo!ファイナンス株価チャート、掲示板、指標一覧リアルタイム株価や出来高確認株価更新が速く、シンプルな指標一覧

おすすめの組み合わせ使い方

初心者用フロー
  • STEP 1
    話題の銘柄を見つける
    • 株探でニュース・ランキングをざっと見る。
    • 気になった銘柄コードをメモ。
  • STEP 2
    リアルタイム株価とチャート確認
    • Yahoo!ファイナンスで株価と出来高を確認。
      → ここで「最近急に上がっている/下がっている」など短期の動きも把握。
  • STEP 3
    業績や指標をざっくり掴む
    • バフェット・コードで売上・利益・ROEなどのグラフを確認。
      → 長期の傾向を視覚的に理解。
  • STEP 4
    数字の裏付けを取る
    • IRバンクで公式決算データと前年同期比をチェック。
      → 数字の正確性を担保。
  • STEP 5
    将来性と予想を読む
    • 四季報オンラインで業績予想・会社コメントを読む。
      → 長期的な成長性を判断。
  • STEP 6
    最終判断
    • まとめメモに「株価位置(Yahoo)」「業績傾向(バフェット・コード)」「公式数字(IR)」「将来性(四季報)」を記録して判断。

💡 ポイント

  • Yahoo!ファイナンスは「リアルタイム株価・出来高確認」専用ツールとして使うとブレない。
  • 株探とYahoo!ファイナンスは速報性が高く、バフェット・コードやIRバンクはじっくり分析向き。
  • 四季報オンラインは最後に読むと情報の整理がスムーズ。

まずはこれらのサイトを使ってみて、気になる会社や、今後投資を検討する会社の数字を「ざっくり」見てみる習慣をつけてみよう。

まとめ

財務の見方は「ざっくり→慣れる」が大事!

株式投資で成功するためには、「いい会社」を見抜く力が不可欠です。その第一歩が、今回のレッスンで学んだ「売上」「利益」「EPS」の3つの指標を理解することです。

  • 売上: 会社がどれだけ稼いだかの総額。成長の勢いを測る。
  • 利益: 会社にどれだけお金が残ったか。本業の儲け(営業利益)や最終的な儲け(純利益)をチェック。
  • EPS: 1株あたりの利益。株主価値に直結し、株価や配当への期待を高める。

これらの数字は「企業の健康診断書」のようなもの。「伸びているか?」「効率よく儲けているか?」といった視点でざっくりと見ることから始め、実際に自分の保有株や気になる銘柄で試すことで、理解を深めよう。

次回は、この「売上・利益・EPS」をさらに深掘りし、会社の「なんとなく良さそう」という印象から脱却するための具体的な分析方法と、投資判断への繋げ方について学んでいくぅ~!

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