四季報を使ってみよう!初心者が見るべき項目とは

第9課アイキャッチ 記事
はじめに

四季報って、そもそも何?

四季報、株に興味があるなら一度は見聞きしたことありますよね?でも株式投資を始めたばかりの方にとっては「難しそう」「分厚い本」「玄人向け」というイメージがあるかもしれません。でも実は、四季報は初心者こそ活用すべき情報源です。

この単元では、「最初はどこを見るべきか」「どう読み進めればよいか」にフォーカスして、実際の銘柄を例に、ポイントをしぼって四季報を使いこなす方法を紹介します。

四季報には何が書いてあるのか?ざっくり解説

「四季報」には、主に日本の上場企業に関するさまざまな情報が掲載されています。

  • 四季報を一言で言うと?
    • 上場企業約4,000社の情報が網羅された企業情報のバイブル
  • 発行
    • 東洋経済新報社、年4回(3・6・9・12月)
    • 季節ごとに内容的な特徴あり
  • 掲載情報の主な項目
    • 業績(売上・営業利益・経常利益・純利益など)
    • 株価指標(PER、PBR、配当など)
    • 会社の特色、業界内の立ち位置、トピック
    • 株主情報・役員・本社住所など

紙面構成をもうちょっと細かく見てみましょう。
1つの会社に対する記事構成は決まっていて、だいたい10項目程度に分けられます。

四季報の紙面構成
四季報の記事構成
  • 株価情報
    • 株価指標:割安かどうかの指標
    • 株価チャート:過去の株価推移
  • 基本情報
    • 社名、証券コード、事業概要:企業を特定するための基本的な情報
    • 組織と取引先
    • 株主:会社の持ち主と経営者
  • 特集記事や解説
    • 今期の業績と課題:市場のトレンドや注目企業に関する独自の分析や解説も含まれています。投資のヒントや新たな視点を提供します。
  • 財務情報
    • 財務状況:売上高、利益、資産負債などの財務指標がまとめられています。これにより、企業の財務健全性や成長傾向を把握できます。
  • 業績情報
    • 配当
    • 業績推移
  • 企業概要
    • 市場の評価と競合:事業内容や戦略、競合他社との比較などの情報が載っています。企業の強みや特色を理解するのに役立ちます。

「四季報」は、こうした詳しい情報を提供することで、投資判断や市場分析に役立つ重要な資料となっています。


初心者はまずここを見よう!5つの基本ポイント

実際の四季報から「初心者がまず注目すべきポイント」を5つだけ選びました。

  1. 業績推移:「営業利益」とその推移
    → 黒字か赤字か。前年比で伸びているか。利益は株価と配当に直結します。
  2. 業績推移・配当:EPS(1株あたり利益)と配当の関係
    →EPSは「企業の実力のスコア」。 過去→現在→将来(予想)で成長性・安定性・還元余力を見る。増えていれば増益、減っていれば業績悪化。ばらついていれば景気に左右されている?EPSが増えているのに配当が増えていなければ内部留保重視。EPSが減っているのに配当維持していたら株主還元重視か無理してる。
  3. PER・PBRPER・PBRなどのバリュエーション指標
    → 利益に対して株価が何倍か?業界によるため、同業他社との相対評価で割高かどうかを見よう。PERが低いのは割安なのか人気がないのか、ほかの指標の動きなどから判断。
  4. 特色欄・トピック欄
    → どんな事業か?最近の変化は?会社の今をダイジェスト。四季報ならではの情報に注意。
  5. 業績予想(会社予想と四季報予想)
    → 業績のトレンドを予測する参考材料。欄外(青い部分)に四季報予想。専門家の見立ても参考にしよう。

実例で見てみよう!「菊水ホールディングス」の四季報をチェック

では実際に私が購入した「菊水ホールディングス(6912)」はどうだったでしょうか?実は先月買ったときにはそこまでちゃんと見ずに選んでいます。改めてざっとまとめると…

  • 特色:電子計測・電源機器メーカー/e‑モビリティ・パワー半導体・サーバー市場へ戦略的拡大
  • 業績推移売上高・利益ともに3期連続で過去最高/増収増益
  • EPSと配当:EPS 173円→配当 53円(増配傾向)/配当性向 ≒30 %、利回り ≈3 %/株主優待なし
  • PER実質 7.8~9.5 倍とかなり低水準(電気機器平均22倍)/PBR ≈1倍
  • 注目ポイント配当重視・自社株取得あり株主還元姿勢歓迎、成長持続が鍵(海外市況悪化がリスク)

というわけで、今は地味だけど、立ち位置や向かいつつある方向が好ましく思えました。素直に応援したい会社です。

ただ、配当利回りはもっといい会社もありそうなのと、第1四半期の経常利益が微減なのが引っ掛かりますね。減益に理由として挙げられているベースアップ費用なんて、社員にはうれしいですけどね。

ちなみに、具体的な数値情報は証券会社のアプリや各種サイトから拾ってきたりしているので、必ずしも四季報に記載されている内容とは一致しません。ご自身の目で実際に調べてご確認ください。


実際に気になる銘柄をピックアップしてみた【実録②の前哨戦】

今回は「四季報から読み取れること」の確認にとどめ、次回の「実録②」で実際に複数企業を比較して購入判断を実践したいと思います。

ただし、今回は以下の銘柄を“候補”としてピックアップしました。

銘柄名(コード)理由特色注目指標
日本軽金属ホールディングス(5703)成長分野で需要増、連続増配、高利回り国内有数のアルミ総合メーカーPER約9倍/配当利回り約3.8%
トクヤマ(4043)連続増配で株主還元姿勢も積極的脱炭素・再エネ拡大で需要期待PER約10倍/配当利回り約3.3%
安藤・間(1719)高配当かつ割安な建設株。大幅な営業増益予想中堅ゼネコンで国内公共事業に強みPER約7倍/配当利回り約4.2%
キューブシステム(2335)DX推進の恩恵と堅実な業績拡大金融・製造業向けITシステムに特化PER約13倍/配当利回り約3.5%
サカタインクス(4633)海外印刷需要+インク価格転嫁が寄与世界5位の総合インクメーカーPER約11倍/配当利回り約4.0%
割安成長バリュー株5選(PER15以下・株価3000円以内・配当重視)

次回はこれらの5社も含め、よさげな銘柄について最新の事業の特色、最近の業績、EPSと配当、PER、投資の際の注目ポイントの5点に関して検証してみます。


初心者は完璧を目指さない!「読める」と感じる経験を積もう

完璧に四季報を読み解ける人など存在しません。
初心者のうちは、「1ページ読めた」「意味が分かる欄が増えた」という小さな積み重ねが、自信と判断力に直結します。

次回は実際に候補銘柄を「比較」して、投資判断を下す実践回です。

まとめ
  • 四季報は初心者の強い味方。「全てを読む」必要はない
  • 注目すべき項目は「業績推移」「EPSと配当」「PER/PBR」「特色」
  • 実際に1社を取り上げて、読み方を体感しよう
  • 次回はいよいよ、複数企業を比較し、買う1社を選ぶ実践編!

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